エレボック(Elevoc)Clearは、「通話品質が良い」ノイズキャンセリングイヤホンでした。
当記事では、Elevoc Clearを実際に使った私が感じた「一番の特徴」「良かった点」「気になった点」を詳しくレビューします。
今回は、メーカーさんからサンプルの提供を受けて、レビュー記事を書いています。しかし、気持ち悪い褒め殺し記事ではなく、気になる点も率直に書いています。
Elevoc Clearが気になっている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
- 【特徴】通話時のノイズキャンセリング効果がすごい
- 周りの音をカットして自分の声だけを拾う
- 自分の声が自然に聞こえる
- 【結論】テレワークや通話用に使いたい方におすすめ
- Elevoc Clearの良かった点
- 価格が安い
- 音質が良い
- ノイズキャンセリング機能が優秀
- 耳から離すと自動で再生が停止される
- タッチ操作をしやすい
- Elevoc Clearの気になった点
- タッチ操作で音量の変更ができない
- 音質をカスタムするアプリがない
- 使い始め毎回ノイキャンがオフになる
- メーカーの知名度が低い
- まとめ
【特徴】通話時のノイズキャンセリング効果がすごい
エレボック(Elevoc)Clearは、通話時のノイズキャンセリング効果が凄いです。
周りの騒音や声をカットして、自分の声だけをクリアに拾ってくれます。そして、自分の声も自然に聞こえるので、ノイキャンイヤホンでも通話しやすいです。
通話時の自分の声を聞くために、LINEの通話テストを使って色んな環境↓で試しました。
- テレビの1メートル前でワイドショーを流しながら
- スピーカーのすぐ近くでヒップホップをかけながら
- パソコンでYouTubeの電車の走行音動画を再生しながら
- ドアを開けた隣の部屋で妻が料理している中
どの環境でも想像を上回る通話品質でした。以下、詳しくレビューしているのでご覧ください。
周りの音をカットして自分の声だけを拾う
エレボック(Elevoc)ClearをノイズキャンセリングONで通話すると、周りの騒音・生活音・声などをかなり低減してくれます。
自分の耳にも聞こえにくいですが、相手に届く音声の方が秀逸です。
体感的な「騒音のカット率」は、自分の耳は70~80%くらい、相手には90%以上だと感じました。本当に驚きました。
Elevoc Clearで通話テストした感想
YouTubeの電車の走行音動画の音は、通話相手に「ほぼ聞こえない」。目の前のテレビ・スピーカーの音声は「耳を澄ましてやっと聞きとれる」レベルまでカットしてくれます。
料理をしている時の、包丁で野菜を刻む音、水が流れる音、食器や料理道具の当たる音は、「ほぼ聞き取れない」レベルでした。
実際に通話する時、わざわざテレビやスピーカーの前ですることはないし、料理をしていたらドアを閉めるので、実際はもっとクリアな音声が相手に届くはずです。
Soundcore Life P3との比較
同じ環境でAnkerのノイズキャンセリングイヤホン Soundcore Life P3でもテストしました。
自分の耳に聞こえる音は「ほぼ変わらない」か、Elevoc Clearより少しクリア(騒音が少ない)に聞こえました。
でも相手に聞こえる声には、結構騒音が混じっていました。
特に「テレビ・スピーカーからの音」は、通話の声の後ろに「普通に聞き取れる」レベルでした。体感的にElevoc Clearより20%くらい騒音が大きいです。
Elevoc Clearの通話性能の方が「明らかに良い」です。
iPhone純正イヤホンとの比較
スピーカーの前だけですが、iPhoneの純正イヤホン(純正・Lightning接続)もテストしました。
ノイキャンなしの開放(オープンエア)型イヤホンなので、自分の耳には音楽がほぼ低減されずにガンガン聞こえます。
しかし、相手に聞こえる声には、かなり騒音が低減されていました。通話相手の声が中心に聞こえて、バックにBGMが流れている感じです。
しかし、自分の耳に音楽が聞こえすぎるので、通話どころではありません。
Elevoc Clearの「圧勝」です。
自分の声が自然に聞こえる
Elevoc Clearは、話している自分の声が自然に聞こえるのも特徴です。
他のノイズキャンセリングイヤホンや、密閉感が強いイヤーピースやヘッドホンだと、自分の声が籠もって聞こえて違和感を感じることがあります。
通話してると、その「籠もった自分の声」が不快に感じます。
それがElevoc Clearはありません。ノイズキャンセリング ONでも、ほぼ「イヤホンなしの自分の声」で聞こえます。(ボリュームは少し小さく聞こえます。)
周りの騒音・声をかなりカットして、自分の声は自然に聞こえるので、通話に集中できます。
【結論】テレワークや通話用に使いたい方におすすめ
エレボック(Elevoc)Clearは、通話品質が良いので、テレワークやオンライン会議、オンライン授業・セミナーなど、通話用のワイヤレスイヤホンを探している方におすすめです。
特に、一人暮らしや騒音の少ない個室がない人は、Elevoc Clearのノイズキャンセリング機能が有効です。自分だけでなく、通話相手にもクリアな声を届けてくれます。
Elevoc Clearは、クラウドファンディング マクアケ(Makuake)にて応援購入できます。
ここからは、Elevoc Clearの一番の特徴「通話品質の良さ」以外の、良かった点・気になった点を紹介しています。参考にしてください。
Elevoc Clearの良かった点
【良かった点1】価格が安い
Elevoc Clearは、一般販売価格が14,500円です。
「高いな」と思うかもしれませんが、ワイヤレスのノイズキャンセリングイヤホンでは、中程度の価格帯の商品です。
安い商品だと5,000円~1万円以下で買えます。人気なのはアップルのAirPods Proやソニー WF-1000XM4など25,000円~3万円の商品です。
価格が高い人気の製品は使ったことないのでわかりませんが、Elevoc Clearは通話品質・ノイズキャンセリング性能・音質などをトータルで考えて、コスパが良いと思います。
Soundcore Life P3より良い
私は安い価格帯の、Anker Soundcore Life P3(上写真)を7,990円で買って愛用していました。
Elevoc Clearが14,500円なので約6,500円高いです。その価格差を踏まえても「Elevoc Clearの方が良い」です。
ノイズキャンセリング性能はほぼ変わりませんが、音楽を再生した時の音質がElevoc Clearの方が良いし、通話品質の差がかなり大きいです。
(詳しくは、Soundcore Life P3のレビューをご覧ください。)
【良かった点2】音質が良い
Elevoc Clearは音質が良いです。中低音がやや強めで、音に厚みを感じます。
人によっては、やや籠もった印象を持つかもしれませんが、私はわざとらしいクリアな感じがなくて自然に感じます。
ひとつひとつの楽器の音が聞き分け易く、ボーカルもクッキリとした輪郭で聞こえます。ジャンルを問わず音楽を聞いていて楽しいイヤホンです。
ただ↑この評価は、「中価格帯のノイキャンイヤホンなら」という前提です。
有線ヘッドホンの方が音質が良い
私は、音楽をしっかり聴きたい時は、↓この有線ヘッドホンを使っていますが、明らかにヘッドホンの方が音質が良いです。
特別高いものではなく、ソニーのMDR-1A(2014年発売)という2万5千円くらいで販売されていたものです。(私は中古を2020年5月に7,700円で買いました。)
聴き比べると、Elevoc Clearよりもひとつずつの音が粒立っていて、響きに余韻を感じます。全体のまとまりも良くて自然です。
ですから、音楽を楽しみたいなら、有線のヘッドホンがおすすめです。
ただ、密閉型ヘッドホンでも周りの音・声をかなり拾うので、騒々しい場所での没入感はノイズキャンセリングイヤホンの方が優れています。
【良かった点3】ノイズキャンセリング機能が優秀
Elevoc Clearはノイズキャンセリング機能が優秀です。
離れたテレビの音や声は、9割近くカットされます。家族の話し声はテレビの音ほどじゃないですが、かなり小さくなります。(テレビの人の声の2割増しくらい)
エアコン・サーキュレーターなどの、小さめの家電の稼働音は全く聞こえません。掃除機・給湯器などの少し大きめの音でも7~8割カットしてくれます。
台所の音のカットは苦手
Elevoc Clearが少し苦手なのが、台所の音です。
具体的には、水の流れる音、包丁でものを切る時のまな板に当たる音、食器や調理器具が当たる音、フライパンで炒める音などです。
こういう音は、ノイズキャンセリング ONでも、少し小さくなる程度で割とハッキリ聞こえます。
このように苦手な点はありますが、冒頭で紹介した通話時のノイズキャンセリング性能も含めて、非常に優秀だと思います。
【良かった点4】耳から離すと自動で再生が停止される
Elevoc Clearは、イヤホンを耳から離すと自動で再生が停止されます。これがかなり便利です。
私が試したのは、iPhoneXSのミュージックアプリと、Spotifyです。イヤホンの下画像の部分がセンサーで、耳から離した状態でセンサーを指で隠すと再生がスタートしました。
パソコンでは自動停止されない
パソコンで、iTunesとソニーのMusic Center for PCで使った時は、自動で停止されませんでした。
Macを持ってないのでテストしていませんが、恐らくスマホで使う時だけの機能だと思います。
【良かった点5】タッチ操作をしやすい
Elevoc Clearはタッチ操作がしやすいです。
触った時に、すごく小さい音で「チッ」と鳴るので、タップしたかどうかがハッキリわかります。そしてセンサーの感度が良いので、タップミスがほとんどありません。
タップで操作できる機能は下表の通りです。
操作 | L(左) | R(右) |
---|---|---|
再生/一時停止 | シングルタップ | |
次の曲 | ダブルタップ | |
前の曲 | トリプルタップ | |
モード切替(ANC/外音取込み/デフォルト) | 2秒長押し | |
着信への応答 | シングルタップ | |
着信の拒否/通話終了 | ダブルタップ |
モード切り替えの音声案内が分かりやすい
モード切り替えは、イヤホンのL/Rどちらかを2秒長押しするんですが、モードが変わると音声で案内してくれます。
順番は「ANC ON」 ⇒ 「Ambient mode」 ⇒ 「Default mode」です。(ANCはアクティブ・ノイズ・キャンセリングの略)
私が持ってるもう一つのノイズキャンセリングイヤホンは、人の声ではなく音の違いなので、わかりにくいです。
Elevoc Clearの気になった点
【気になる点1】タッチ操作で音量の変更ができない
Elevoc Clearは、イヤホンのタップ操作で音量の変更ができないです。
私は音楽を聞いている時、ボリュームを調整したい時が結構あります。そんな時、スマホを出さなくてもイヤホンを触るだけで操作できたら嬉しいんですけどね。
タップ操作の内容をカスタムするアプリもありませんから、諦めるしかありません。
【気になる点2】音質をカスタムするアプリがない
Elevoc Clearは、音質をカスタムするアプリがないです。
私が持ってるもう一つのノイズキャンセリングイヤホンのSoundcore Life P3は、Soundcoreというアプリで20個のプリセットモードと、音質を自由にカスタムできるカスタムモードが選べます。
音質は気に入ってるので大きな不満はありませんが、カスタムできるともっと使いやすくなると思います。
【気になる点3】使い始めにノイキャンがオフになる
Elevoc Clearは、ケースから取り出してペアリングして使い始めた時、毎回デフォルトモードになるのが面倒です。
前回ノイズキャンセリング ONで使い終えても、デフォルトモードにリセットされます。
私は必ずノイキャン ONで使うので、毎回使い始めに長押ししてモード変更しなきゃいけません。
【気になる点4】メーカーの知名度が低い
Elevoc Clearのエレボック(Elevoc)は、2017年 中国の深センで設立されたブランドです。正直言って知名度が低いです。
私だけでなく、日本での知名度はほぼありませんよね?
しかし、Elevoc Clearにも搭載されている音声処理技術 Vocplus™は、世界で1億台以上ののデバイスに搭載されている技術です。
Vocplus™技術とは、計算的聴覚情景分析(CASA)とディープニューラルネットワーク(DNN)を組み合わせた高度なAI音声技術のことで、Elevoc社が特許取得済み。
従来の信号処理方法とは異なり、人間の聴覚システムの処理メカニズムを模倣して構築され、ディープニューラルネットワークがサポートする管理されたデータ駆動型アプローチ。犬の鳴き声、キーボードの打鍵音、ハウリング、赤ちゃんの泣き声などの音を効率的にフィルタリングでき、鮮明な聴覚体験を得ることができます。
まとめ
Elevoc Clear レビューの要点
- 通話で使うときのノイズキャンセル性能が特に良い
- 中価格帯のノイキャンイヤホンでは音質が良い
- タッチ操作がしやすい
- アプリがないから、音質やタップ操作のカスタムができない
- メーカーの知名度は低いが技術は広く使われている
この性能で、14,500円(一般販売予定価格)は、コスパが良いと思います。私は特に、Elevoc Clearの通話性能の良さと音質が気に入っています。
新型コロナウィルスの影響で通勤通学できず、テレワークやオンライン授業を「自宅でやらなきゃいけない人」におすすめです。
家族の声や生活音、テレビの音などをかなり低減してくれて、相手にクリアな声を届けてくれます。
Elevoc Clearは、クラウドファンディング マクアケ(Makuake)にて応援購入できます。