「iPhoneのフロントパネル交換」を自分でやろうと考えている方は、交換作業を始める前に絶対読んでください。
本当は「交換パーツを買う前」に読んでほしいです。
この記事では、自分でiPhone8Plusのフロントパネル交換をして、実際に巻き起こった故障や不具合について、詳しく解説しています。
正直、自分でフロントパネルを交換して、激しく後悔しています。「割れていても元のパネルの方が良かった」と思うくらいです。
この記事を読む皆さんには、私と同じような後悔をしてほしくありません。読むのに少し時間はかかりますが、参考にしてください。
目次
- フロントパネル交換を後悔している3つの理由
- 【理由1】イヤースピーカーが故障した
- 【理由2】タッチ感度が悪くなった
- 【理由3】発色が悪くなった
- 【まとめ】「割れていても元のパネルの方が良かった」と思う
- どうしてもフロントパネルを交換したい人への注意点
- まとめ
フロントパネル交換を後悔している3つの理由
私がiPhoneのフロントパネルを交換して後悔しているのは、交換して以下の3つの故障・不具合が発生したからです。
- イヤースピーカーが故障した
- タッチ感度が悪くなった
- 発色が悪くなった
ちなみに私が購入した交換パネルは、↓こちらの商品です。
「3千円そこそこの実費負担で替えられるなら…」と安易に考えたのがいけませんでした。作業が細かくて難しいし、故障のリスクも大きいです。
それでは、3つの故障・不具合をひとつずつ詳しく解説します。
【理由1】イヤースピーカーが故障した
フロントパネルを交換したら、イヤースピーカーが故障して普通に通話ができなくなったんです。この故障が一番痛かったです。
通話中の声だけでなく、呼び出し中の音なども一切なにも聞こえなくなりました。
周辺パーツを交換してイヤースピーカーは復活
最終的には、イヤースピーカー周辺のケーブル類(下写真)を交換して、イヤースピーカー自体は交換せずに音が出るようになりました。
このパーツは高くないですが、1,678円の追加出費プラス、交換作業に1時間くらいかかりました。
近接センサーは故障したまま
実は、イヤースピーカーと一緒に近接センサーも故障していたんですが、前項のパーツを交換しても近接センサーは復活しませんでした。
近接センサーとは
近接センサーは、通話でiPhoneを耳に近づけた時に画面を切り、耳から離した時に画面を点けるための信号を送っています。通話中の画面の誤タッチを防いでいるわけです。
正常に動いている時は気にもならないセンサーですが、壊れると有り難みがわかります。
私のiPhone8Plusはこれが壊れているので、iPhoneを耳に近づけても画面がスリープするまで点きっぱなしですし、耳から離しても自動で画面が付くことはありません。
この挙動が分かっているので、通話中に誤タッチすることはないです。「イヤースピーカーから音が出ない」ほど致命的な故障ではないので、修理する予定はないです。
【理由2】タッチ感度が悪くなった
フロントパネル交換でおきた不具合2つ目は、タッチ感度・精度が悪くなった点です。
具体的には以下の3つが気になっています。
- フリック入力で選択肢が表示されるのが遅くなった
- スクロールしたいのにタップされてしまう
- 意図しない速さでスクロールする
フリック入力で選択肢が表示されるのが遅くなった
どれもイライラしますが、フリック入力の反応の悪さが一番イヤです。誤入力が本当に増えました。
フリック入力に慣れてる人は、選択肢は確認せずに指を動かしてると思います。交換前と同じ速さで指を動かすと、先頭列のかなばかりになってしまいます。
スクロールしたいのにタップされてしまう
スクロールしたいのにタップされてしまうのも結構多いです。
SNSのタイムライン、オークション・フリマアプリの商品一覧、Yahoo!のトップページや検索結果でも、スクロールしたいのにタップされてしまって、見たくないページに推移してしまうんです。
電車とか寝る前の寝室とか、静かにしなきゃいけない場所で、YoutubeのリンクやSNSの動画を再生してしまって焦りました。
意図しない速さでスクロールする
意図しない速さでスクロールするのは、前項の「タップされてしまう」よりは少ないですが、たまに起きるエラーです。
ゆっくりスクロールさせたつもりなのに、ブワァ~ってすごいスピードで動いてしまって焦ります。
【理由3】発色が悪くなった
フロントパネル交換でおきた不具合3つ目は、発色が悪くなった点です。
交換前の純正パネルと比べて、淡い色合いで青が強めになってしまいました。
下写真は、フロントパネル交換後のiPhone(左)と、スクショした画像をパソコンのディスプレイに表示させた(右)比較写真です。(交換前の写真は撮ってないので正確な比較ではありませんが…。)
Facebookのアイコンと、Gmailアイコンの「M」の左の棒の青が、iPhoneの方が明らかに濃いですよね?
設定 > アクセシビリティ > 画面表示とテキストサイズ > カラーフィルタで、色々変更してみましたが、元の色にはなりませんでした。
【まとめ】「割れていても元のパネルの方が良かった」と思う
まとめると、私は「割れていても元のパネルの方が良かった」と思っています。外観はキレイになりましたが、使用感はかなり悪くなってしまいました。
私のiPhoneの場合、割れていたのは右上の一部だけで、表示部分にはほぼ影響がなかったんです。ですから、ダメ押しで表示部分まで割れが広がるまでは、交換しなくてもよかったと思います。
また他の場所を壊す恐れがあるので、割れている元のフロントパネルに戻そうとは思いませんが、「労多くして功少なし」の典型でした。
どうしてもフロントパネルを交換したい人への注意点
それでもどうしてもフロントパネルを交換したいという方に、交換した経験を踏まえて注意点を3つ書いておきます。
- 純正パネルからのパーツ移行は慎重に
- 純正フロントパネルを買う
- アップルストアで修理する
ひとつずつ詳しく解説します。
【注意点1】純正パネルからのパーツ移行は慎重に
交換用のフロントパネルには、カメラやセンサーの類が付いていませんので、純正のフロントパネルから外して付け直す作業があります。
私がやったiPhone8Plusの場合、「フロントカメラ周り」「指紋センサー周り」の2箇所のパーツを「取って・付けて」しなきゃいけません。
私はこの作業の過程で、フロントカメラ周りのケーブルを破損してしまったんだと思います。それが、イヤースピーカーが故障した原因だと考えています。
温めて接着剤を柔らかくしてから作業する
私は「温めて接着剤を柔らかくしてから作業する」のが一番大事だと思います。これを怠ると、センサーやリボンケーブルに余計な力が加わってしまい、破損の原因になります。
まさに私がこれです。「ドライヤーで温めるの面倒だし、力づくで外れるだろ」と安易に考えて作業して、結果的にケーブルを壊しました。そして追加でパーツを買って交換する羽目になったわけです。
具体的な手順は、iPhone 8 Plus LCDとデジタイザの交換が、詳しくてわかりやすいので参考にしてください。(iPhone8Plusの場合、手順22~32の部分です。)
【注意点2】純正フロントパネルを買う
私が交換用で使ったのは、修理交換用の純正ではないフロントパネルです。
でも、反応が悪いし、色も悪くなったのでおすすめできません。できれば純正を買いましょう。
ただ私が調べた限り、アップルは純正の交換パーツは販売していないし、他のショップでも新品は売ってません。あるのはヤフオク・メルカリに出品されている純正 再生品のフロントパネルです。
オークションやフリマなので「出品者をどこまで信用するか」ですが、商品説明をよく読んで信用できそうな商品を選びましょう。
私はAmazonのレビューを読み漁って、良さそうな交換用フロントパネルを選びましたが、結果的にはイマイチな商品を買ってしまいました。
【注意点3】アップルストアで修理する
注意点でもなんでもないですが、一番安全で確実なのが「アップルストアで修理する」です。
iPhone8Plusで18,400円もするので、自分で交換する費用より5、6倍も高いですが、違うところを壊したり、反応や発色が悪いパネルに交換されることはありません。
アップルストアのフロントパネル交換費用
iPhone12 | 30,400円 | iPhone12 Max | 35,800円 |
---|---|---|---|
iPhone11 | 21,800円 | iPhone11 Pro MAX | |
iPhoneX | 30,400円 | iPhoneXS Max | |
iPhone8 | 16,400円 | iPhone8Plus | 18,400円 |
iPhoneSE2 | 14,500円 | iPhoneSE | 14,500円 |
まとめ
iPhoneのフロントパネル交換を「自分でやろう」と考えている方は、リスクが大きいことをよく理解して作業してください。
私はフロントパネルを交換したことで、イヤースピーカーが故障しました。そして交換したフロントパネルは反応が悪く、色もイマイチでした。
出費は、交換パネル代(3,199円)+追加交換パーツ代(1,678円)の4,877円で済みましたが、近接センサーは壊れたままだし、上記の通りパネルの反応・色が悪いです。
かかった労力の割に満足度は低いですね。
そんなわけで私は「iPhoneのフロントパネル交換は自分でやるものじゃない」と思っています。